『心理学の名著30』,はじめに
とりあえずいろいろ心理学の本を読み始める前に、学問領域の見取り図みたいなものがあれば、自分の興味を特定しやすそうだということで手に取りました。教科書だとちょっとだれちゃいそうだから、手頃な新書にしときます。以下は「はじめに」のメモ。現代心理学を捉えるフレーム
- フレーム上における臨床心理領域の専門家の活動の位置づけ
- 読み解くヒントと著者の心遣い
- 本書の目次(おおざっぱに)
- 感じたことメモ
1.現代心理学を捉えるフレーム
~3つの領域と3つの研究の志向(9つのマトリクスを構成する縦横の軸)~
(1)領域
①「ヒト」の心理学・・・動物との共通性や歳も含めて生物としての「ヒト」の探求
をする。
②「ひと」の心理学・・・意味を構成しながら人生という道を歩んでいく「ひと」
の探求をする心理学。発達の過程を検討するので発達領域
と呼んでおく。
③「人」の心理学 ・・・社会を作り翻弄され、楽しみ、格闘する「人」のあり
方を探求する心理学。社会に関する心理学なので社会領域
と呼んでおく。
(2)研究の志向
①基本・・・学範(ディシプリン)内部に純化していくような志向
②臨床・・・目の前にある問題を解決していきたいという志向
③展開・・・学範(ディシプリン)の枠を超えて越境して発展していこう
とする志向
2.フレーム上における臨床心理領域の専門家の活動の位置づけ
(1)ヒト×臨床・・・認知・行動療法
(2)ひと×臨床・・・学校カウンセリング
(3) 人 ×臨床・・・(震災・犯罪)被害支援=PTSDへの対応
3.読み解くヒントと著者の心遣い
「また、各領域ごとの並び順は、本の出版年順とした。こうすることによって、各領域がどのように発展してきたかという過程が分かるようにした。心理学にかぎらず、学ぶ領域(対象)の構造を明確にしたうえで、その構造が生成される過程を理解することは学習を深くするのに有効であると考えたからである。」p.11
4.本書の目次(おおざっぱにメモ)
はじめに p.7
第一章 認知・行動領域ー「ヒト」としての心理学 p.13
第二章 発達領域ー「ひと」としての心理学 p.89
第三章 社会領域ー「人」としての心理学 p.177
第四章 心理学の展開 p.251
あとがき
5.感じたことメモ
とりあえず興味あるのは臨床っぽい。孤独感とか信頼感とかにざっくり興味を持っている。2(1)で「認知・行動療法」という言葉が出てきた。手段としては精神分析的心理療法?にすごく興味はあるけれど、カウンセリングではとにかくクライアントさんがよくなることが第一目的なので、あんまり目的に固執しないほうが良さそう。
あとは、人の心を対象とした自治体レベルの政策とか。とりあえず読み進めてみる。