The long waiting

If you want to go fast, go alone. If you want to go far, go together.

2017-02-01から1ヶ月間の記事一覧

『心理学の名著30』,10ビネ、シモン『知能の発達と評価』(一九〇五)教育のための適切な検査

ここからは「ヒト」の心理学から「ひと」の心理学、つまり、発達領域の心理学を扱っていく*1。第二章知能検査をつくったアルフレッド・ビネの本。なんとなくIQの高い低いは気になるところで、やっぱり高いほうが嬉しかったりはする。もともとは行政が遅滞児…

『心理学の名著30』,09トマセロ『コミュニケーションの起源を探る』(二〇〇八)―人は協力するために他人を理解する

人間のコミュニケーションは協力志向だ、ということを説く本。ぼくはこの手のコミュニケーションが苦手で、どうしても自分自分という方向に気持ちを持って行ってしまう。小さい頃からそうなんだけれども、確かにトマセロの言う共有がいかに大きな意味を持つ…

『心理学の名著30』,08ダマシオ『デカルトの誤り』(二〇〇五)―身体と精神は別ではない

実はこの08の前の07で、ラマチャンドンという人の本を紹介するはずだったんだけど、あまりにもちんぷんかんぷんすぎて飛ばしました。ちょっと手に負えない。。。でも、08のデカルトの話なら昔背伸びして思い出したことあるからがんばれると思って取り組んで…

悲しみを信仰で埋めたか、あるいは抱きしめられたかの違いについて

http://toianna.hatenablog.com/entry/2017/02/20/173000 ブログの悲しみの話は少しだけわかる。一人家財を管理していたぼくの祖母は祖父を失い信仰にドハマリした。認知症でそれ以上財産の場所がわからなくなるまで、自分の心の平穏のために10数年でおおよ…

『心理学の名著30』,06カバッドジン『マインドフルネスを始めたいあなたへ』(一九九四)―自分らしく生きるための思考

前回の『オプティミストはなぜ成功するのか』につづいて、充実した人生を送るための心理学ということだと思う。この研究もうつ病治療との歴史の中で捉えることもできる。またしても前向き本はうさんくさいと思ってたけど世の中のセラピストの方たちのことを…

『心理学の名著30』,05セリグマン『オプティミストはなぜ成功するか』(一九九〇)―無力感の研究から始まる楽観主義

「学習性無力感」という言葉は聞いたことがあったし、結構なるほどなーと聞いた当時は思ったものだったが、うつ病の行動モデル(?)だとか、逆にその研究者の関心がポジティブ心理学へと繋がるということは初めて知った。ぼくの関心は、最近だと、カウンセ…

ぼくはアラサー男性で、好きな作品はごはんをおいしそうに描いてくれるはなしだ。

三十路を迎えて気がついた。時代小説とか、ショートショートとか、ガリレオシリーズとかではない。ごはんがおいしそうなはなしが好きだ。昔から物語が好きでいろんなお話にふれてきた。絵本や紙芝居、テレビアニメ、マンガ、小説、映画、ゲーム、さらには歴…

『心理学の名著30』,04ノーマン『誰のためのデザイン?』(一九八八)―アフォーダンスの応用

今日はアップルやヒューレット・パッカードで活躍した認知心理学者によるデザインの本を取り上げる部分だ。この人はギブソンという人がつくりあげたアフォーダンスというの使い方を変えてすこし可能性を広げた人として紹介されている(「アフォーダンスとい…

『心理学の名著30』,03スキナー『自由と尊厳を超えて』(一九七一)―新たな行動主義

今回の著者は心理学での行動主義的な研究をしたある有名な方らしい。行動主義は昔講義で聞いた時はピンとこなかった。なにしろ文学が大好きで人の気持ちのゆらぎが気になってたから、「外部からの刺激で反応(行動)を説明する」という考え方が全然理解でき…

『心理学の名著30』,02ルリヤ『偉大な記憶力の物語』(一九六八)―記憶力が良ければ幸せか

まだブログを始めたばっかりで、機能的なところがまったくわかってない笑 ちょっとずつでも慣れていけると嬉しい。次に扱うのは一九六八年原著刊行の『偉大な記憶力の物語』。『名著30』は各章ごとに紹介する本を発行年代順に並べてるので一気に飛んだことに…

『心理学の名著30』,01ジェームズ『心理学について』(一八九九)―近代心理学の土台となる思想

ちょっとづつ進めていきたい。今日からは第一章認知・行動領域ー「ヒト」としての心理学を頭からメモしていく。もうちょっとコンパクトに手早くまとめられるといいな。 1.学説史上の位置づけ ①自然科学としての心理学 ②ヴントとジェームズー心理学の父 2.ジ…

あなたの悲しみは突き抜けるとだれかの人生を豊かにできるのかもしれない。

あるとき、他人が人生に悩んでいることを知りたくなった。短期間で500人分は人生相談を読んだと思う。ある相談に感銘を受け、いろんな人生相談を貪るように読んだ。そうしてぼくは人生相談が好きになった。 実に多くの人が悩みを(匿名とはいえ)披露して…

『心理学の名著30』,はじめに

とりあえずいろいろ心理学の本を読み始める前に、学問領域の見取り図みたいなものがあれば、自分の興味を特定しやすそうだということで手に取りました。教科書だとちょっとだれちゃいそうだから、手頃な新書にしときます。以下は「はじめに」のメモ。現代心…